長原園 給食責任者ゆき先生
Q.このえ保育園の給食室について教えてください。
このえ保育園の給食室は設備が充実していると思います。調理室の器具も整備されていて、私のいるこのえ長原保育園ではガスコンロですが、最近できた新園ではIHの園もあります。園児数がそれほど多くない園でもスチームコンベクションオーブン、洗浄機、乾燥機等があり、便利な調理器具が揃っているのは嬉しいですね。手袋などの消耗品も衛生管理を大事にしている保育園なので、きちんと使わせてくれるのは有難いです。限られた量しか使えない調理事業所もあるので、「節約して」など言われないことは、衛生管理面でも安心して作業ができます。
Q.保育園給食の先生の魅力、面白さはなんですか?
0~6歳までのこどもがいるので、年齢に応じた食事を通してこどもの成長を見届けられる事はとても魅力だと感じています。
こどもたちに、食育など特別な関わりができるのも保育園ならではの面白さですし、こどもたちが本当に可愛いから楽しいですね。給食室として、私が大切にしているテーマが2つあります。ひとつは、乳幼児期の食育が将来の生活習慣にも繋がっていくので、今の時期に色んな食材に触れて、味を覚えて欲しいという事。もうひとつは、味だけではなく食材ができるまでや食全体に興味を持って貰える様な事をして行きたいと常に思っています。離乳食は、個別対応が中心なのでその子に合わせて保護者の方とまず話をして、保育士さんと相談をし、どんな風に進めていくか?を考えます。こどもの発達や生活環境の中での成長段階によってもそれぞれ違うので家庭と園との連携は大切だと感じています。毎年同じ事をしているようで、同じことはひとつもないのが保育園ですね。日々が勉強になり大変でもありますが、こどもの月齢や年齢に応じた発達を保育士さんに教えて貰いながら、給食に反映できたらいいなと思っています。
給食調理が楽しいと思えるような美味しい献立と
得意不得意を補い合える職場を目指したい
Q.給食室の先生が大変だと思う事はなんですか?
やはり、体力仕事なところがあるので、時には腰を痛めたり体の不調もでたりすることもあります。私はこれからもこの仕事をしていきたいので、家でヨガやストレッチをしています。ストレッチをして体を解すと緊張感もとれてリラックス効果もあり、リフレッシュできるので、この時間が好きですね。自分では…という方は、整体に行くでもよいと思います。リラックス出来る時間を作るのはとても良いと思いますよ♪
そしてもう一つ。給食室は調理がメインの業務なので、なかなか自由に保育士さんと話をするタイミングが少ないのが現状です。だからこそ、私はラウンド時や隙間時間をみつけ、自ら保育士さんや事務所の先生に声をかけて話をしています。今は、保育士さんが持つクラスの園情報も共有し合える“園全体LINE”を設けているので、体調が悪くて休んだ先生がいれば、自分から「大丈夫?」と休み明けに声をかけたりし合うことも出来ますし、休憩時間や生活の中で積極的にラウンドすることで、「これ使って食育をしたい・・」という保育士さんからの声掛けがあったりするので、こどもの情報共有だけでなく、日常の関わりを小さな事から大切にしています。
こういった関わりをもつ事で、こどもたちだけでなく、先生の人間性も見えてくるのでこの先生はこういう事をしたいのかな?と想像しやすくなるので、先生の気持ちに寄り添うことができて、食育企画の際のヒントや助けに繋がっている気がします。やっぱりコミュニケーションを取ることは大切だなと改めて感じますね。保育園は、色んな職種の方と関われるので、自分には無い意見が沢山取り入れられますし、そのおかげで考える視野が広がったなって思うので、色んな視点で私自身、成長もできて、このえ保育園の給食室としてやりがいを感じています。
Q.給食会リーダーとしても活躍される先生が大切にしていることを教えてください。
私は給食リーダーとして立っているのですが、今在籍しているこのえ長原保育園の給食室では、年齢や経験は関係なく自分の意見が言いやすい環境を目指しています。例えば、何かを言ってくれた時に、「それは・・・」と口を挟んでしまうと、年下の子は萎縮してしまうと思うので、まずは話が終わるまで聞くように意識しています。自分の意見を伝えてもいいんだ!と思って貰えるように “みんなが言いあえる環境”を目指して日々過ごしているので、1番コミュニケーションが多い給食室なんじゃないかなと思っています。相手の話を聞き、話をする事で自分とは違う視点の意見も知る事ができ、双方にとって良い影響になり、給食室としても互いを想い合える気持ちの良い環境下で働けているのかなと思います。
私は、給食の先生たちが作っていて楽しい!と思える献立を立てたいと思っています。調理をしている時間やラウンドでこども達と給食について触れあう時間の中でやりがいに繋がって、お仕事が楽しくなれば、もっと新しい事をやってみたいとか、食育でこんなことをしてみたいという風に先生方の給食室としての挑戦に繋がっていく気がしています。先生達の状況や想いを聞いて、もっともっと多方面でサポートできる体制作りを目指していきたいです。
Q.保育園給食のお仕事を探されている方や
初めて就職する学生さんへ伝えたいことはありますか?
給食室は、調理師・栄養士・管理栄養士という3つの職業が一緒に働いています。その中で、各々が専門性を活かして仕事ができる給食室にしたいと思っています。調理師さんは調理が得意、管理栄養士さんは栄養指導や教育部分に知識が豊富だと思うので、色んな職種の方が集まってそれぞれの強みを活かして、互いに良い刺激を貰い合える環境の中で多くの事を学んで、それを更に活かして働いていけるような給食室を先生達と一緒に作っていけたら嬉しいなと思っています。
そして、新卒で入社をする学生さんだと調理経験も無いのは当たり前ですし、社会人としても、給食の先生としてもスタートだと思います。初めは出来ない事の方が多いので、技術よりも単純にこどもが好きとか、こどもの為に美味しいご飯を作りたい。自分自身が食べるのが好き。の様な思いがあれば充分かなと感じています。入社してから実務の中で大変な事は沢山あると思います。日々学ぶ事はきっととても多いので、仕事をしてから自己の成長も含めて、ひとつひとつ学んでいけば大丈夫だと思っています。
学ぶ意欲さえあれば、周りのサポートは必ずついて来ますし、私たちもサポートに入るのでそこは安心して欲しいです。